2018.05.24 Thursday
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最後に、Chapter 7で訳されていない文と語句を取り上げます。2つあります。
1つめ、章末の「まとめ」からです。(下線はやしろ)
目標に向けた進歩を評価するために、グループのメンバーは、直接の交流の基準が互いの関係を損なうことなく、地位や階級を超えたフィードバックが可能になる状況を作り出すべきだ。 (p.205)
To assess progress toward the goals, the group members need to create situations in which the norms of face-to-face interaction can be altered to allow feedback across status and rank lines without damaging the relationships. (p.127)
下線部の意味が抜けています。ついでに、「直接の交流の基準」というのが分かりにくいので見直します。face-to-face はそのまま「顔」が見える訳にした方が趣旨が伝わりやすいかと思います。
全体にこうしてみました。
目標への進捗を評価するために、グループのメンバーは面と向かって意思疎通するときの規範を作り変えて、互いの関係を損なわずに地位や階級を超えたフィードバックが行える状況を作り出す必要がある。
言わば“無礼講”の場面を作って“忌憚のない意見”を出し合わなければいけないということですね。といっても世間では、そう標榜している場面でも実際はそうでないこともままあるのでややこしいのですが。余談でした。
2つめです。少し戻ったページからです。
こうした活動を行えば、チームとしての行動を起こす前に、メンバーが互いに顔見知りになる機会が得られる。 ★ 公式に役割を割り当てたところでうまくいかない。 (p.184)
★印に入る文です。
Groups that fail usually attempt to do their jobs before role relations have been worked out to some degree. (p.112)
試訳です。
うまくいかないグループは、たいていが役割の関係をいささかも考慮しないうちから職務を行おうとする。
Chapter 7は以上です。
出典
日本語訳:人を助けるとはどういうことか 本当の「協力関係」をつくる7つの原則
原文:Helping: How to Offer, Give, and Receive Help
(翻訳 金井真弓 監訳 金井壽宏 |原文 Edgar H.Schein)