英日 誤訳どんぶり

英語から日本語への誤訳あれこれ 「人の訳見てわが訳直せ」
<< X to Y communication | main | リファレンス先の補完―『明日は誰のものか』用語集(その2) >>
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

| - | | - | - |
ちまちまと3つ―『明日は誰のものか』用語集(その1)

本文をいったん離れ、4回に分けて巻末の用語集の隅をつつきます。1回目は趣旨にふさわしい小ネタを3つです。(下線はやしろ)



1つめ、「準備の計画」(Preparation regimen)から。


きわめて重要な決断の対象は、資金の調達、… (p.497)

Specific critical decisions include sourcing financing, … (p.295)

ただのfinancing じゃなくて、sourcing が付いていますから、「資金の調達先」とした方がいいでしょうね。修正訳は省略します。



2つめ、「バリューネットワーク」(Value network)から。


 上流のサプライヤ、潜在的なマーケットである下流のチャネル、… (p.500)

The collection of upstream suppliers, downstream channels to market,… (p.296)


元の英文の趣旨がゆがんでいます。このチャネルはまったく「潜在的」ではありません。素直に読めば、


下流の販売チャネル


でしょう。



3つめ、「不均等の意欲」(Asymmetric motivation)から。


不均等の意欲は、参入企業による初期段階の反撃を阻止する。 (p.501)

Asymmetric motivation shields entrants from competitive responses in their early stages. (p.296)

表現を練った結果、意味が変わってしまったパターンでしょうか。下線部を普通に読めば「参入企業を〜から守る」です。つまり参入企業は、反撃する方ではなくて、反撃を受ける側ですね。ちょっとくどいですが、こうしました。


参入当初の段階において、不均等の意欲は競争相手による反撃から参入企業を守る楯となる。



次回は訳されていない箇所をまとめます。



日本語訳:明日は誰のものか イノベーションの最終解明日は誰のものか イノベーションの最終解 原文:Seeing What's Next: Using the Theories of Innovation to Predict Industry ChangeSeeing What's Next: Using the Theories of Innovation to Predict Industry Change (Amazon.co.jp)


| 原文解釈の誤り | 00:49 | comments(0) | trackbacks(0) |
スポンサーサイト
| - | 00:49 | - | - |
コメント
コメントする









この記事のトラックバックURL
http://goyaku.jugem.jp/trackback/189
トラックバック
CALENDAR
S M T W T F S
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
<< September 2017 >>
PROFILE/CONTACT
CATEGORIES
これまでのシリーズ
※それぞれ、第1回目の記事へのリンクです。
シャイン『人を助けるとはどういうことか』(全129回)
Chapter 9(7)|Chapter 8(17)|Chapter 7(17)|Chapter 6(8)|Chapter 5(11)|Chapter 4(17)|Chapter 3(18)|Chapter 2(19)|Chapter 1(8)|まえがき他(1+6)
グラッドウェル『天才!』(全99回)
エピローグ他(6+1)|第九章(3)|第八章(10)|第七章(13)|第六章(7)|第五章(13)|第四章(10)|第三章(4)|第二章(10)|第一章(19)|プロローグ他(1+2)
ライダー/サピーロ『人生に必要な荷物 いらない荷物』(全99回)
エピローグ(11)|第七章(10)|第六章(10)|第五章(9)|第四章(20)|第三章(10)|第二章(8)|第一章(16)|プロローグ他(1+1+3)
クリステンセン『明日は誰のものか』
第1章(16)|用語集(4)|序章(18)|謝辞(8)
ワインバーグ『コンサルタントの秘密』(全90回)
§11-14(20)|§7-10(39)|§4-6(21)|§1-3(10)
マッカーサー「老兵は死なず」(全20回)
学生のためのベンチャー指南(全10回)
オープンソースのライセンスは時代遅れだ(全8回)
画面解像度とページレイアウト(全4回)
プロジェクト計画策定(全3回)
ユーザテストはエンターテイメントではない(全5回)
やさしい機能仕様 パート1(全8回)
ARCHIVES
RECENT COMMENT
  • ワインバーグ『コンサルタントの秘密』§1-3--(その9)
    KAZ (02/15)
  • ワインバーグ『コンサルタントの秘密』§1-3--(その1)
    (05/10)
  • 大韓航空801便―『天才!』第7章(その1)
    永江聡 (04/26)
  • イディオムの幻影―『人を助けるとはどういうことか』Chapter 2(その15)
    やしろ (04/25)
  • イディオムの幻影―『人を助けるとはどういうことか』Chapter 2(その15)
    あしるぎ (04/25)
  • トイレにスーパーマン―『人を助けるとはどういうことか』Chapter 2(その12)
    やしろ (04/24)
  • トイレにスーパーマン―『人を助けるとはどういうことか』Chapter 2(その12)
    あしるぎ (04/24)
  • eventually はcall にかかる―『人を助けるとはどういうことか』Chapter 2(その10)
    やしろ (04/23)
  • eventually はcall にかかる―『人を助けるとはどういうことか』Chapter 2(その10)
    あしるぎ (04/23)
  • ワインバーグ『コンサルタントの秘密』§1-3--(その4)
    raycy (03/28)
RECENT TRACKBACK
おことわり
  • トラックバックする際は、送信元に該当記事へのリンクを置いてください。
SELECTED ENTRIES
LINKS
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
コンサルタントの秘密―技術アドバイスの人間学
コンサルタントの秘密―技術アドバイスの人間学 (JUGEMレビュー »)
ジェラルド・M・ワインバーグ,G.M.ワインバーグ
モバイル
qrcode